テクノロジー

ラスタースキャン

ラスタースキャンによって鮮明で高画質な画像を写すことが可能になります。従来のリサージュスキャンではデューティ比は最高でも50%に留まり、輝度の均一性に問題がありましたが、Ultimemsの採用するラスタースキャンではレーザーのデューティ比は最高で約90%にもなります。これにより、ラスタースキャンディスプレイは従来のリサージュスキャンよりはるかに明るい画像を映し出します。

Raster Scan
Lissajous Scan

2軸単一ミラーデザイン

2軸単一ミラーデザインにより、光モジュールの組み立て・調整が非常に単純化され、製造効率が大きく向上されました。他社の製品には、2軸スキャンのためにミラーを2枚利用する物もあります。この場合レーザーは初めに、スキャン速度が速く、サイズが小さい単軸スキャンミラーへ進みます。このミラーは1次元の直線を作り、それが2枚目の、スキャン速度が遅くサイズの大きいミラーでスキャンされ、2次元のスキャンを完成させます。しかし、2枚のミラーの位置を精密に調整するのは、単一のミラーを設置することよりはるかに難しくなります。

Ultimems MEMS biaxial single mirror design

静電アクチュエーションメソッド

完全静電駆動のメリットは、組み立て効率の良さとモジュールの小ささです。ほとんどの他社は遅いスキャンに電磁気を、速いスキャンに静電気を利用しており、電磁気のために可動コイルか可動磁石を用います。これではMEMSミラーのファウンドリ以外で種々の問題が発生します。まず、アセンブリハウスでコイルと磁石の位置を調整しなければなりません。また、磁石が動くデザインにするためには、コイルと磁石の位置を調整する前にアセンブリハウスで磁石とミラーの位置を調整しなければなりませんし、可動コイル形デザインのためには、十分に強い磁場のループを作るために、磁石に鉄ヨークを付けなければなりません。Ultimemsの静電駆動式2軸ミラーではこれらの問題が起きないため、完全にファウンドリの内部で生産することが可能です。

真空パッケージが不要

Ultimems独自の技術により十分な静電気力が得られるので、Q値と走査角度を大きくするために真空パッケージを必要としません。

卓越したスペック

大きい走査角度、大きいミラーサイズ、速いスキャン、そして少ない動的変形––Ultimemsのミラーは直径1.2mmであり、28kHzという速いスキャンのスピードを持ち、水平軸は42°、垂直軸は26°以上という広い光角をスキャンできます。最高の走査角度を有していながら、動的変形は少ないのです。

低コストのデザイン

Ultimemsの2軸ミラーはダイサイズが小さく、ファウンドリにおけるウエハーの製造の歩留まり率がとても高いため、大量生産のコストは確実に低くなります。

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